#43 関心の範囲を拡げる
Lookup
みなさん、先週上映開始した『関心領域』はもう観ましたか?アウシュヴィッツ強制収容所所長であるルドルフ・ヘス一家が、収容所と壁一枚隔てた家にて、裕福に暮らしている様子が描かれた作品です。
自分たちの暮らしは隣人の犠牲の上に成り立っているのではないか、生じている悲劇に目と耳を塞いでしまっていないか。描かれているテーマはもちろん、音や映像の使い方も含めて、現代を生きる私たちに強烈なメッセージを突きつけてくる、そんな映画でした。
合わせて、少し前に上映が始まったのが『マリウポリの20日間』です。2022年2月にロシアがウクライナ東部マリウポリへ侵攻を開始した後、街に残った人々の惨状をAP通信取材班が撮影した内容です。今なお続く、ロシアによるウクライナ侵攻。その悲惨さを改めて痛感する作品。
イスラエルによるガザへの侵攻も続いていて、終わる気配が見えない状況。『関心領域』で描かれている問題意識は、現代を生きる私たちにも他人事ではありません。ではなにができるのか、と言われると難しいのですが、少なくとも関心の内に含めることは続けていきたいと思います。
Update
さて、最近更新した記事のお知らせです。
はたらくとライフスタンスの関係
inquire.jpは、今年もライフスタンスエキスポのメディアパートナーとなり、そのコンテクストを共有するお手伝いをしています。2024年のライフスタンスエキスポのテーマは、「はたらく。生きる。選ぶ。の未来」。「はたらく」をテーマに選んだ背景について、主催者であるPARaDEの中川淳氏と佐々木康裕氏の二人に話を伺いました。
トランジションを生み出すアプローチ
ロフトワークさんが開催したトランジションデザインやシステミックデザインについてのイベントレポートを掲載しました。複雑な課題をいかにトランジションさせていくのかについてのアプローチが登場してきていますが、それらについての発信は十分とはいえません。inquire.jpとしては、こうした手法があることをみなさんにも共有していきたいと考え、レポートの作成を行いました。ぜひ、ご一読を。
トランジションデザインは、いかにして社会の新しい「あたりまえ」を生み出すのか——富士通ゼネラルとロフトワークによる、事業機会の探索活動の過程
複雑化する社会課題を解決に導く「システミックデザイン」とは何か。その実体と実践をトランジションデザインとの対比から紐解く
来週には、こうしたデザインアプローチをテーマにしたイベントも開催されます。関心ある方はこちらも合わせてチェックしてみてください。
Pickup
今回のピックアップコーナーはお休みです。inquire Letterの読者向けに案内したいイベント情報や新刊情報など、お知らせがある方はぜひご連絡ください。
Information
先ほども紹介した、inquire.jpがメディアパートナーを務めているイベント「Lifestance EXPO 2024」が6月14日〜16日の3日間にわたって、品川のTHE CAMPUSにて開催されます。編集長のモリも、クロージングセッションのモデレーターとして登壇することになりました。「はたらく」について、ライフスタンスについて考えてみたいという方は、ぜひ当日会場でお会いしましょう!
URL
https://join-parade.jp/lifestanceexpo2024
今回もinquire Letterをお送りしました。しばらく不定期の配信が続きますが、引き続きよろしくお願いいたします。