Lookup
この週末、私は長野県伊那市を訪れています。目的は、地域社会の変革を目指す連続講座「Think Local Academy」の最終発表を取材するため。この講座は、地域の課題に向き合い、その解決策を考案していくプロセスを学ぶ場として、多様な受講者が参加しています。本年度も昨年に引き続き、inquire.jpはメディアパートナーとしてその過程を記録し、発信する役割を担っています。
受講者たちは、課題とは何か、自分の関心はどこに向いているのか、そしてそれはなぜなのか——こうした問いを軸に思考を深めながら、課題の根っこに向き合い、解決策を模索していきます。その過程には発見が詰まっていて、私も取材を通じて多くの刺激を受けています。
点から線へ、そして文脈へ
メディアが何かを「伝える」とき、どうしても断片的な「点」の情報にとどまることがあります。しかし、私が目指しているのは、点と点を結び、その変化の過程を「線」として描き出すこと。なぜそのような変化が生じたのか、どのような過程を歩んだのか、その背景にどんな文脈があるのか——そうした視点を可能な限り織り込みたい。
この考え方は、「ライフスタンスエキスポ」の発信に伴走した際にも意識してきたことです。明確な「答え」がない時代では、試行錯誤のプロセスを可視化し、それを共有することで、他の人々にとっても学びのきっかけとなるのではないか。そんな仮説のもと、プロセスに価値を見いだし、発信することに関心を持っています。
プロセスをアーカイブする意義
メディアの役割とは何か。答えを提示することだけでなく、過程を記録し、それを未来に向けて残していくことも重要ではないかと思います。どのような背景から課題が生まれ、どのように試行錯誤が重ねられ、どんな変化が生まれたのか。その過程を可視化し、アーカイブとして蓄積していくことは、多くの人にとっての参考資料となり、新たなチャレンジのきっかけを提供する可能性があります。
inquire.jpが目指しているのはまさにそのような「過程を残す」取り組みです。変化を支える文脈を丁寧に描き出し、少しでも多くの人が未来に向けたヒントを得られるような発信を目指していけたらと思います。
Update
そんな考えをもって、今年もメディアパートナーとしていくつかの活動に伴走しました。ライフスタンスエキスポについては、今年の振り返りインタビューを掲載しています。節目を迎えたあとに「振り返り」をして、それを残しておくのは発見も多く、他の活動でも実践していけたら面白そうだと考えています。
Think Local Academyの講座のレポートも、これまでに開催されたものは掲載しています。どんなプログラムが行われてきたのかをぜひ、まとめてチェックしてみてください。
こちらは線で伴走できたわけではないのですが、2024年11月に開催された「シェアサミット」のメディアパートナーを務めたので、セッションのレポートを掲載しています。特に、「アクティブシチズン」という概念については、引き続き考えていきたいと思います。
Think Local Academyのレポートや、シェアサミットのレポートは、このあとも公開する予定です。お楽しみに!
Information
こちらはインクワイアについてのお知らせのコーナーです。今回は、クリエイティブスタジオ「inquire Studio」からのお知らせ。
今回のニュースレターでもお伝えしているように、「アーカイブ」することは私たちとって非常に大切なこと。
さまざまな活動や情報をコンテンツとしてアーカイブするだけでなく、アクセスしやすい状態にすることも、また大切です。
メディアという枠組みをつくり、コンテンツをアーカイブし、そのインターフェースを改善してアクセスしやすくするための支援サービスを始めました。
コーポレートサイトにて、サービスの概要と思想的背景を綴ったコラムを掲載したので、ぜひご覧ください。
今回もinquire Letterをお送りしました。しばらく不定期の配信が続きますが、引き続きよろしくお願いいたします。