Lookup
どうしたら「対話」を日常のものにできるのか。
これはずっと考え続けているテーマです。対話をするために用意された場での対話も、もちろん大事なのですが、日常のシーンで、必要に応じて対話できるようになれば、ポジティブな変化が生まれるはず、と考えています。
互いの景色を交換する。互いの感情やゆらぎを開示する。触発されて自らの内側に巻き起こることに向き合う。対話とは、そういうものだと捉えています。
デビッド・ボームの言う「共通理解を探し出す行為」という面や、アダム・カヘンの言う対話にいくつかの種類があるなかの「内省的な対話、生成的な対話」がイメージには近いのだと思います。
大事ではありますが、これを日常に埋め込むことは非常に難しい。ずっと他者と対話のモードでいるわけではないですから、対話が始まるための言葉や態度があり、そのサインに気づいて応答する。
言葉や態度による投げかけがなければ起点が生まれませんし、サインに気づかなれば始まらない。気づいたとしても応答しなければ対話にはなりません。これは非常にエネルギーを要することなので、つい人は避けてしまいがちです。
日常の中に埋め込まれた対話のサインに気づけるだけの余白を持ち、サインに応答して対話のモードを入れる。それができれば、日常の中に自己が変容するためのきっかけが増えていくのだと思います。
納富信留氏の『対話の技法』のはじまりには、「私たちの魂と魂が向き合う、ことばという場が、対話である」と記されていました。対話に向き合うのは、「人と人がわかり合う」とはどういうことかに向き合うのは終わりのない旅のようなものなのだと感じます。自らの修養としても、向き合い続けたいテーマです。
さて、長くなってしまいましたが、今週もinquire Letterをお送りします。今週から送信を金曜の朝に変えてみました。1週間もあと少し、週末に向けて少しでもポジティブな影響をお届けするニュースレターになれたら幸いです。
─モリジュンヤ
Update
今週更新したinquire.jpの記事をお知らせします。今週はツールの使い方紹介と、いくつかのニュースを掲載しました。
今回取り上げたツールは、作業マニュアルを簡単に作ることができるツール「Scribe」です。人々が本来持つ創造性を発揮するためには、生産性をあげる視点も重要です。
inquire.jpでは時折、人の生産性をあげてくれるようなツールの紹介をしており、今回は非同期で仕事をする上で欠かせない「マニュアル」づくりを支援してくれる便利なサービスを取り上げました。
その他、今週もいくつかのニュースを紹介しました。できるだけ広い範囲のテーマをカバーしていけるよう、今後もリサーチを重ねていきたいと思います。
inquire Cast
今週のinquire Castは代表のモリとコンテンツエディターの向による「オランダ探訪振り返り」の第2弾。英語でのインタビューに臨むうえでの準備から実施まで流れやポイント、日本語のインタビューとの違いなどについて語りました。
以前のCastではオランダの地に惹かれた背景や渡航までのエピソードを話しています。今後も、オランダ取材の模様を振り返る配信は行っていく予定です。お楽しみください。
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FPのスピンオフイベント「デザインコミュニティの現在地」を開催
来週の月曜12日の夜、渋谷にて2023年春に開催するデザインフェスティバル「Featured Projects 2023」のスピンオフイベントとして、「デザインコミュニティの現在地」をテーマに公開会議イベントを開催します。関心のある方はぜひチェックしてみてください。
URL:
https://peatix.com/event/3417109
「Featured Projects」とはなにかについては、Castでもお話しているので、こちらもセットでぜひ。
今週も、inquire Studioやdesigningから、いくつかの発信を行いました。ぜひお時間ある際にご覧ください。
今週もおつかれさまでした。みなさん、良い週末をお過ごしください。
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