#64 コンセプトと出会い直す
「市民のアントレプレナーシップ」について考える
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未来は予測不可能で、将来の不確実性がとても高い状態であれば、誰しもが「起業家」的であったほうがいいと考えています。不確実性のなかでどう生き、一人ひとりの物語を紡ぎ出していく必要があるのではないかと。
inquire.jpでは、一人ひとりがこうした起業家的なあり方を持ち、ボトムアップ的に社会を変えていく「市民のアントレプレナーシップ」というコンセプトについて考えてきました。一人ひとりが自分の内側にある問いを起点に、プロジェクトをつくって探究を進め、社会との関わりのなかで新しい価値を生み出していく。
イメージしていることに手触りを付与したくて、そんな営みを表現する言葉として使い始めたものでしたが、その後、自分のなかで十分にアップデートできずにいました。
最近、Stephen Goldsmith氏が提唱する「シビック・アントレプレナーシップ(Civic Entrepreneurship)」という概念と出会いました。Goldsmith氏はこれを「変革の精神(Spirit of Change)」と「コミュニティの精神(Spirit of Community)」の融合として定義しています。
変革を志す精神と、コミュニティへの愛着や社会的使命が重なるところに、社会を動かす力が生まれる。イノベーションの主体を特定のセクターに限定せず、社会の前進を支えるすべての人を包含する考え方は、「市民のアントレプレナーシップ」で表現しようとしていたことと深く響き合うものでした。
市民のアントレプレナーシップについて考えるに際して、エツィオ・マンズィーニ氏の「ソーシャルイノベーションのためのデザイン」からもヒントを得られないかと考えていたこと、「シビック・アントレプレナーシップ」にはそことの接点もありそうだと感じてもいます。
イノベーションのエコシステムそのものを擁護・構築するすべての者を「シビック・アントレプレナー」として定義づけている点も興味深い点です。なぜなら、inquireはメディア運営や編集支援、プロジェクトデザイン、学びの場づくりなどに取り組んでいるのも、このエコシステムを育もうとしているから。
Goldsmith氏の概念との出会いを通じて、「市民のアントレプレナーシップ」をあらためてアップデートしながら、inquireの活動と接続させていきたいと考えています。その思考のプロセスも、この場で共有していければと思います。
inquire / モリジュンヤ
Update
先週は、inquire.jpの記事も更新しました。
inquire Cast
SpotifyやApple Podcastをはじめ、各種音声プラットフォームでポッドキャスト「inquire Cast」を配信しています。
経営や事業において、「結果」だけを重視するのではなく、「過程」も大事にできないかと試行錯誤を重ねています。会社として何を大事にし、何をやっていきたいかについて対話の時間を作ったり、個人の探究活動を育んだりしていくことを大切にしています。
こうした、結果だけでなく過程も大切にする経営の考え方について、クルミドコーヒーの影山知明さんが「結果を手放す」という考え方について、著書の内容に触れながら紹介しました。
Information
関連団体であるsoarで、「セルフファシリテーション」という技法を学ぶ講座の受講生を募集しています。この技法は、自分の内にあるさまざまな意思や感情に目を向け、自分や他者とのつながりを大切にしながら、向かいたい未来へ進むために自分自身をファシリテートしようというもの。当事者研究、NVC、トラウマケア、プロセスワーク、BASIC Ph、beの肩書きという6つの技法を学びます。関心のある方はぜひチェックしてみてください。
URL:
https://self-facilitation-2026.peatix.com/view
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