Lookup
僕らは、さまざまな環境の変化に適応するために、自分でも律し切れないほどの冗長な自由度を持って生まれてしまったんです。
自分の身体を動かすとき、いろんな骨や筋肉を全て自分の中では制御し切れないので、何らかの方法で自由度を減じる必要があるんですよ。
以前、『q&d』の取材で弱いロボットの開発者である岡田 美智男さんにお話を伺った際の「冗長な自由度」というキーワードが印象に残っています。
自由であればあるだけいいのではなく、持て余してしまうほどの自由をあえて制限する必要があるというのは目からウロコでした。人間はそもそも、そう生まれている。
この考え方は、働き方の自由度についても大いにヒントがあります。時間も、場所も、内容も自由に、と自由度を上げていったとして、律しきれない自由度になってしまうこともある。
この冗長な自由度と付き合うための、減じ方にスタンスが現れるように感じられますが、個人的には「リバタリアン・パターナリズム」のような概念とも照らし合わせながら考えて行きたいテーマです。
ロボットの研究者は、ロボットを媒介に「ヒト」に向き合う仕事でもあるので様々なヒントを持っていらっしゃいます。#18で触れた「自在化」についての考え方もそうですね。
「冗長な自由度」と「自在化」、それぞれのキーワードを考えながら、ヒトがウェルビーイングに働いていくにはどうできるといいのかは引き続き考えていきたいと思います。
─モリジュンヤ
Update
さて、今週はついにinquireがメディアパートナーとして関わっている「ライフスタンスエキスポ」のトークセッションのレポートの掲載を開始しました。「ライフスタンス」について考えるためのヒントにしていただけたら嬉しいです。
Report
ライフスタンスエキスポに合わせて掲載していたプレインタビューや、当日のレポートも合わせてどうぞ。
次週もライフスタンスエキスポのレポートを掲載していきます。お楽しみに!
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